VYMの配当利回り推移と成長性を徹底分析!2024年の権利落ち日は?
数あるバンガードETFの中でも、圧倒的な人気を誇るのが「バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)」です。VYMは、400銘柄以上もの米国優良高配当株式に分散投資することで、投資家に安定した配当収入をもたらすことを目指しています。その選定基準は厳格で、FTSE高配当利回り指数に連動し、高配当株のパフォーマンスを余すところなく追跡しています。
さらに、バンガードが誇る低コスト運用もVYMの魅力を高める大きな要因です。業界最低水準の0.06%という驚異的な経費率は、長期投資において大きな差を生み出すでしょう。VYMは、まさに高配当と低コストを両立させた、投資家にとって理想的なETFと言えるでしょう。
そして、もし私が今、一銘柄しか選べないと言われたら、迷わずVYMを選びます。その理由は、まさに上記で述べた通りです。安定した配当収入、厳格な銘柄選定、そして低コスト運用。これらの要素が揃ったVYMは、長期的な資産形成を目指す上で、非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
本記事では、VYMのリアルタイム株価、成長率、配当利回り推移、組み入れ銘柄など、投資判断に必要な情報を徹底解説します。メリット・デメリットも詳しく紹介するので、VYMへの投資を検討する際の参考にしてください。
■主な証券会社の比較表
VYM 配当利回りの推移
VYMは、約3%にも上る魅力的な配当利回りを実現し、さらにキャピタルゲインも期待できる、まさに理想的な高配当ETFです。安定した配当収入と堅実な成長を両立させるVYMの実績は、多くの投資家から高い評価を得ています。ここでは、VYMの配当利回りの推移を詳しく見ていきましょう。過去数年から現在までのデータやグラフなどを用いて、VYMの優れた配当実績を分かりやすく解説します。
過去の配当日と配当金
- 12月18日: $1.0995
- 9月18日: $0.7846
- 6月20日: $0.8767
- 3月20日: $0.7172
- 12月19日: $0.9745
- 9月19日: $0.7672
- 6月21日: $0.8479
- 3月21日: $0.6622
- 12月20日: $0.9386
- 9月20日: $0.7488
- 6月21日: $0.7523
- 3月22日: $0.6564
VYMは定期的に配当を支払っており、2010年からの配当利回りの推移は以下の通りになっています。
VYMの配当金には若干の上下はありますが、全体的には右肩上がりの推移を示しています。配当金が減少することはほとんどないため、長期的に買い持ち続けるのに非常に適した投資先だと考えられます。
VYM 2024年の権利落ち日・権利確定日
権利落ち日※ | 権利確定日※ | 1株あたりの配当 |
---|---|---|
2024年3月15日 | 2024年3月18日 | 0.6555ドル |
2024年6月21日 | 2024年6月24日 | 1.0237ドル |
2024年9月20日 | 2024年9月23日 | まだ発表されていない |
2024年12月20日 | 2024年12月23日 | まだ発表されていない |
権利落ち日とは?
権利落ち日とは、株主配当や株主優待などを受ける権利がなくなる日のことです。この日以降に株を買っても、その期の配当や優待は受け取れません。一般的に、権利確定日の翌営業日が権利落ち日となります。
権利確定日とは?
権利確定日とは、株主配当や株主優待などを受ける権利が確定する日のことです。この日までに株を保有していると、その期の配当や優待を受け取ることができます。権利確定日は、企業によって異なりますが、多くの場合、月末や四半期末が設定されます。
- 権利確定日 までに 株を保有 → 配当・優待 あり
- 権利落ち日 以降 に株を保有 → 配当・優待 なし
VYM 組み入れ銘柄
VYMの組み入れ銘柄は四半期ごとに見直され、FTSE High Dividend Yield Index に基づいて調整されます 。2024年8月時点の上位組み入れ銘柄とその構成比率は以下の通りです。
No. | ティッカー | 名称 | 構成割合 |
---|---|---|---|
1 | AVGO | ブロードコム | 4.42% |
2 | JPM | JPモルガン・チェース・… | 3.51% |
3 | XOM | エクソン・モービル | 3.13% |
4 | PG | プロクター・アンド・ギ… | 2.36% |
5 | JNJ | ジョンソン&ジョンソン | 2.14% |
6 | HD | ホーム・デポ | 2.07% |
7 | MRK | メルク | 1.90% |
8 | ABBV | アッヴィ | 1.84% |
9 | WMT | ウォルマート・ストアズ | 1.78% |
10 | BAC | バンク・オブ・アメリカ | 1.64% |
11 | CVX | シェブロン | 1.58% |
12 | KO | コカ・コーラ | 1.50% |
13 | PEP | ペプシコ | 1.37% |
14 | QCOM | クアルコム | 1.35% |
15 | WFC | ウェルズ・ファーゴ | 1.26% |
16 | CSCO | シスコ・システムズ | 1.17% |
17 | MCD | マクドナルド | 1.11% |
18 | ABT | アボット・ラボラトリーズ | 1.09% |
19 | LIN | リンデ | 1.08% |
20 | TXN | テキサス・インスツルメ… | 1.07% |
ポートフォリオの上位20銘柄を見ると、金融、ヘルスケア、エネルギー、生活必需品などのセクターから選ばれた大手優良企業が名を連ねています。
これらトップ20銘柄で全体の約36%を占めますが、残りの銘柄も米国を代表する知名度の高い優良企業が多数組み入れられています。業種の偏りを最小限に抑えつつ、バランスの取れた分散投資が行われているのがVYMの大きな特徴です。
VYM ポートフォリオのリバランス
VYMは、投資家にとって魅力的な高配当を維持するため、ポートフォリオのリバランスを定期的に行っています。この見直しは四半期ごとに行われ、3月、6月、9月、12月の末日がそのタイミングです。
VYMの運用チームは、市場データに基づき、各銘柄の業績、財務状況、そして将来の配当支払い能力を綿密に分析します。そして、厳しい基準をクリアした、高配当でありながら財務体質の健全な優良銘柄のみを選定します。
選定プロセスを経て、新たな銘柄がポートフォリオに加えられ、一方で基準を満たさなくなった銘柄は除外されます。この継続的な入れ替えによって、VYMは常に最適な銘柄構成を保ち、安定した高配当を実現しています。
まさに、VYMの安定した配当収入の源泉は、この徹底した銘柄選定と、四半期ごとに行われるポートフォリオのリバランスにあると言えるでしょう。
VYMセクター別構成比率
- 金融: 21.3%
- ヘルスケア: 14.9%
- 消費財: 13.8%
- 情報技術: 12.8%
- エネルギー: 10.6%
- 通信サービス: 8.5%
- 工業: 8.5%
- 公共事業: 5.3%
- 素材: 4.3%
金融セクターの構成比が20%を超えて若干高めですが、高配当を目指したポートフォリオにおいては、他のETFと比べてこれ以上に均等に分散された構成比率は珍しいと考えられます。このように経済の様々な分野に幅広く投資することで、特定のセクターに依存するリスクを軽減しています。
VYM リアルタイム株価チャート
2024年8月時点のチャートを分析すると、VYMは非常に力強い長期上昇トレンドを示しています。特に注目すべきは、2009年の底値から現在までの価格が約6倍に成長していることです。いくつかの金融危機で一時的に値を下げることもありましたが、その後しっかりと反発し、再び上昇トレンドに戻っています。このような長期的な成長は、他の高配当株ではあまり見られない特徴です。
VYMは高配当を提供し、さらに増配も行いながら資産価値の増加も期待できるため、非常に有望な選択肢です。短期的な利益だけでなく、長期的な資産形成を目指す場合にも最適なETFと言えるでしょう。そのため、今後も多くの注目を集め続けることが予想されます。
VYMのメリットとデメリット
ここまでVYMの魅力について詳しく解説してきましたが、最後にメリットとデメリットを改めて整理し、投資判断の参考にしていただければと思います。
- 安定した高配当: 約3%の配当利回りは、安定的な収入源として魅力的です。
- キャピタルゲインの可能性: 優良企業への投資により、配当だけでなく値上がり益も期待できます。
- 低コスト: 業界最低水準の経費率で、投資効率を高められます。
- 分散投資: 400銘柄以上の分散投資により、リスクを抑えた運用が可能です。
- 長期的な成長力: 過去の実績から、長期的な成長が期待できます。
- ハイグロース株への投資比率が低い: 大きなキャピタルゲインを狙うには不向きです。
- 高配当ETFの中では利回りが低い: 配当利回りだけを重視する場合は、他のETFも検討する必要があります。
- 為替リスク: 米国ETFのため、円高になると不利になります。
- 二重課税: 確定申告による外国税額控除が必要となります。
VYMは、安定した高配当と堅実な成長を両立させた、魅力的な米国高配当株式ETFです。400銘柄以上の米国優良企業への分散投資と、業界最低水準の経費率による低コスト運用は、長期的な資産形成を目指す投資家にとって大きなメリットと言えるでしょう。
しかし、ハイグロース株への投資比率が低いため、大きなキャピタルゲインを狙うには不向きである点や、他の高配当ETFと比較して配当利回りが低い点はデメリットとして認識しておく必要があります。
VYMへの投資を検討する際は、自身の投資目標やリスク許容度と照らし合わせ、メリットとデメリットを慎重に比較検討することが重要です。本記事で紹介した情報が、皆様のお役に立てれば幸いです。
最後まで見ていただきありがとうございました。